約3年続けた開発アルバイトを辞めた話

大学3回生の6月に始めた開発アルバイトを修士2回生の5月にやめたので,それについて思ったことや今後などを記す

BEAN

まえがき

タイトル通り,大学の3回生の6月に始めた開発アルバイトを今年の5月で辞めます.
なぜアルバイトを辞めたのか,今後どうするのかといったことがメインテーマになりますが,
「アルバイトを始めた理由」みたいな振り返りをしてからメインテーマに移ります.

なぜ開発アルバイトをしていたか

業務内容としては,ECサイトを構築するASPの開発を行っていました.
環境としては,LAMPでPHPやたまにJavaScriptを書いたりしました.

こういった環境に身をおいた理由としては,以下の4つがあったと思います.
それぞれについて今振り返ってみたいと思います.

  1. チーム開発経験を得る
  2. 仕事(ビジネス)としての開発経験を得る
  3. 規模の大きいソフトウェアを書く
  4. お金を稼ぐ

チーム開発経験を得る

1 のチーム開発経験ですが,アルバイトをするまで個人開発がメインでチーム開発の経験がありませんでした.
そのあたりの経験が「あったら強そうだな」と思ったので,アルバイトに応募しました.
実際にこの経験ができ,チームとしてやるにはどうすればいいのか,
どういった問題があるのかといったところの知見が溜まったかなと思います.

仕事(ビジネス)としての開発経験を得る

2 の仕事としての開発経験ですが,モチベとしては,1と同じです.知らないものを学ぼうといった姿勢です.
趣味の場合だと,開発工数がかかってもロマンで片付けれますが,仕事としてやるとそうとも行きません.
工数を見積もったりして,機能ができたことによるリターンがそれを上回るかといった視点が必要になってきます.
そういったところを経験として知りたいというところで,3年間でその一端は掴んだのではないかなと思います.

規模の大きいソフトウェアを書く

3 の規模の大きいソフトウェアを書くというところは,思想理解のためです.
個人でつくるソフトウェアは,規模が小さくなりがちで,フレームワークの良さや設計思想を浸透しにくいといった事があると考えています.
そのあたりの先人の考えや工夫を勉強するには,ある程度のソフトウェアの大きな,チームで開発しているコードを理解する・手を加えることが近いのではないかと思い,アルバイトを初めました.
OSS開発を通して学べるものでもあると思いますが,
アルバイトとしてやるほうがある程度の強制力と敷居の低さがあると思います.
アルバイトを通して一番実感したのがこれで,良い知見を得ることが出来たなと実感しています.

お金を稼ぐ

4 のお金を稼ぐですが,これはそのままの意味ともう1つ,
お金を頂いてコードを書くという経験をすることにモチベがありました.
2 と被るところではありますが,お金を頂いて仕事をするといったときの心構えのようなものを経験する事ができ,
きちんと動くコードを書くみたいなところを意識するようになったなと思います.

なぜ開発アルバイトを辞めるのか

アルバイトを辞める理由としては,以下の3つがあるな思います.

  1. やりたいレイヤーの変化
  2. やれる量の上限
  3. 学生として最後の年

やりたいレイヤーの変化

1 の「やりたいレイヤーの変化」ですが,今はもうちょっと低レイヤーをやりたいなと思っています.
アルバイトを始めたときは,Webサービスそのものがどのようにできているのか知りたかったわけですが,
それを3年ぐらいやると,Webサービスを動かす技術に興味が出てきました.
それは例えば,Dockerそのものだったり,仮想化技術だったり.
そういったところをやりたいなと思っても,今のアルバイトでは,なかなかできない部分です.
そのため,辞めてもいいかもなと思うようになりました.

やれる量の上限

2 の「やれる量の上限」ですが,これは自分がチャレンジするレベルのタスクに対して,
相応の時間が割けないということです.
これは,どのような職種でも同じことが言えますが,経験年数によって自分を成長させる課題といったものの 難易度・複雑度は上がっていきます.そうなるとある程度の時間が必要になってきます.
しかし,自分はアルバイトとして参加しており,それに割く時間というものに上限があります.
また,ある程度大きい課題をこなそうと思っても,数週間に分割して考えることになり,
自分の中で出勤日毎のオーバヘッドが大きくなっているという課題も感じていました.
そのため,自分にとってチャレンジングな課題に挑戦することが難しくなり,
「果たして自分は成長しているか」といった疑問を持つようになりました.

学生として最後の年

3 の「学生として最後の年」ですが,これは学生の最後は学生して終わろうということです.
執筆時点で大学院修士2回生で,博士課程後期に進学する気持ちは今の所ありません.
そのため,この1年が最後の(連続した)学生としての年で,この1年は「仕事」を排除しようと思っています.
1年後から仕事をするなら,目の前の学生をちゃんとやったほうが良い人生だと判断しました.

この3つの理由から,約3年続けた開発アルバイトを辞めることにしました.

今後どうするか

なぜ開発アルバイトを辞めるのかの3 で書いたとおり, 「学生」 をやります.
これは,研究だったり,やりたい低レイヤーに勝手に浸るといったことです.

生活のために金儲けをしないわけにはいかないので,今年1年は大学のTAで生き延びる予定です.
ただ,それも最低限にしたいと思います.
願わくば,奨学金を頂いて「ちょっと大学のお手伝いをする」ぐらいの気持ちでやりたいと考えています.

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